犯罪の証明なき有罪判決

犯罪の証明なき有罪判決

¥ 3,520 税込

商品コード
1637313
著者
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出版社
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ISBN
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発行日
2022/02/01

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冤罪はなぜ起こるのか。
刑事訴訟法は明文で、「犯罪の証明があった」ときにのみ、有罪判決において「刑の言渡し」ができ (刑訴法333条)、「犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡しをしなければならない」(刑訴法336条) と規定する。しかし日本の刑事裁判実務では、裁判官の「自由心証主義」が過度に重視され、現行法上の有罪判決の前提である「犯罪の証明」が軽視されてきた。その結果、「裁判官の自由な判断」により誤った有罪判決を生み出す「暗黒裁判」が後を絶たない。
本書では、70数年に及ぶ現行憲法・刑事訴訟法の下で、絶えることなく続発する誤判事件の実態について、最初期から現代にいたる膨大な誤判例の中から23件の裁判を分析することで、誤判の決定的な原因を探った。そこには、別件逮捕を用いた自白獲得や共謀共同正犯の承認、情況証拠のみに基づく事実認定、捜査段階の調書への全面依拠、客観性を欠く供述証拠の「真偽」の判断等、憲法が保障する被疑者・被告人の人権を無視した実務の実態があった。本書はとくに論理的可能性と実在的可能性の違いに着目し、主観的・情緒的な「心証形成」を制約する、客観的・理性的な「証明」の論理を示すことによって、裁判官が誤判を犯す原因を明らかにし、冤罪を防止するための方策を提言する。
(出版社情報)