薬害とはなにか
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薬害とは、医薬品による単なる健康被害を越えて、生活や人生を壊される経験、誰にでも起こりうる理不尽としか言いようのない社会的経験である。本書は、薬害をめぐる加害と被害の経験およびそれによって社会でなされたこと/なされなかったことを体系的に明らかにする。
[目次]
第Ⅰ部 基礎篇
第1章 薬害の定義と薬害概念(佐藤哲彦)
第2章 薬害問題の構築プロセス(本郷正武)
第3章 薬害被害と再発防止策(花井十伍)
第4章 医療の不確実性と薬害(中川輝彦)
第Ⅱ部 各論篇
第5章 サリドマイド薬害──被害は障害者に対する排除と差別から始まっている(蘭由岐子)
第6章 薬害スモン──「病んでいる社会」の発見(田代志門)
第7章 薬害エイズ(1)──未知の病いの当事者となること(松原千恵)
第8章 薬害エイズ(2)──薬害と医師の経験(蘭由岐子)
第9章 薬害肝炎──感染と被害とは必ずしも同義ではない(種田博之)
第Ⅲ部 応用篇
第10章 薬害根絶への思いと薬害教育(中塚朋子)
第11章 薬害エイズ事件のメディア表象の分析(山田富秋)
第12章 制度化からみる薬害と食品公害(宇田和子)
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