日本的労使関係と「モラル・エコノミー」
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労使関係の歴史的展開に関する研究に「互酬性」および「モラル・エコノミー」の形成と崩壊を導入する試み。日本を事例にして、「互酬的関係」が資本主義のなかに持ち込まれ定着するプロセスを理論的・経験的に検討した。
[目次]
序 章 題設定
第Ⅰ部 理論と方法
第1章 資本主義はいかにして始まるのか――移行の「普遍性」を担保するもの
第2章 農村における社会関係がもたらしたもの
第3章 資本主義における「互酬性」――どこに存在するのか
第4章 「互酬性」はどのように模索されてきたのか――「経営家族主義」と温情主義の系譜
補論1 資本主義における再分配
第Ⅱ部 歴史と事例
第5章 日本における労使関係の形成―― 1868年から1905年まで
第6章 日本的労使関係の端緒―― 1906年から1945年まで
第7章 日本的労使関係への模索―― 1945年から1960年代前半まで
補論2 中小企業における互酬性
第8章 日本的労使関係の完成と「企業社会」―― 1960年代後半から1990年代前半まで
第9章 互酬性なき資本主義―― 1990年代後半以降
第10章 資本主義はいかにして終わるのか――「ポスト資本主義」の展望