帝国日本と地方財政調整制度

帝国日本と地方財政調整制度

¥ 7,040 税込

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1848934
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出版社
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発行日
2024/03/31

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「地方自治」はどのようにして失われたのか。――地方財政調整制度は「国家総力戦体制」のもとで帝国日本の統治をいかに強化したのか。

戦後日本の地域経済、開発において重要な役割を果たした一方で、地方財政の自主性を奪ってきたとの批判も受けてきた地方交付税制度。本書では、元来地方自治体間の財政力の格差、都市部-農村部間の財政格差を是正するために誕生した地方交付税制度の意義を、その源流である昭和15(1940)年の地方分与税制度の成立と展開の過程から歴史的に解明する。また、先行研究に依拠しつつ、未公刊の一次資料も用いて地方自治のあり様や大正期以降の地方税財政政策、地方財政調整制度をめぐる官僚機構内部の動向、及び警察・軍隊の動向を内務省地方局やその政策理念を通じて検討することで、帝国日本における地方財政調整制度の歴史的意義と役割を考察した。

[目次]
序 章 本書の意義と目的
第一章 郡制・郡役所の廃止と両税委譲案の消長
第二章 地方財政調整制度構想出現の前史的考察
第三章 日本における地方財政調整制度の導入・構想過程
第四章 内務省「地方局案」と地方財政調整制度の立案過程
第五章 「馬場税制改革案」の立案と地方財政調整金制度
第六章 軍部・警察と地方財政調整制度
第七章 地方財政調整制度の法制化――地方分与税制度の誕生
第八章 帝国日本の植民地朝鮮における地方財政調整制度
終章 むすびにかえて