子の監護・引渡しをめぐる紛争の審理及び判断に関する研究
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本司法研究は、父母による子の監護をめぐる近年の変化を契機に、子の監護者指定等について新たな判断枠組みを提唱するとともに、手続運営の実践面を整理し、提案するものである。
検討すべき課題の多い紛争類型であるが、研究員及び協力研究員は、子が安定した生活の中で幸せに成長できることを切に願いながら検討を進め、そのために当事者や手続代理人弁護士に期待する役割や裁判所(裁判官、家事調停委員、関係職種)が果たすべき役割について整理を試みた。併せて、経験の浅い実務家にとっても理解しやすい判断枠組みや手続運営の在り方を示し、子の利益を実現するための活動につなげていただくことを意識した。
研究員は、研究期間中に実際の事件処理において、子の利益の観点から四つのポイント(着眼点:①従前の監護状況、②監護態勢、③子との関係性、④他方の親と子の関係に対する姿勢)を意識して父母による監護の評価を試みたところ、手続運営においても、家庭裁判所調査官とのカンファレンス等においても、多角的な検討がしやすいとの感想を持つことができた。
本司法研究は、子の監護者指定等についての判断や手続運営についての一つの提唱・提案であり、今後の実務において検証されるべきものではあるが、子の利益にかなうより良い紛争解決に向けた一助になれば幸いである。
[目次抜粋]
第1章 子の監護者指定の判断枠組み
第2章 審判前の保全処分
第3章 子の監護者指定等事件(保全事件を含む。)の手続運営の在り方