社会保障のどこが問題か
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病気やケガをしたとき、出産や育児、そして介護が必要になったときの生活を保障する社会保険。働けなくなったときや老後の生活を支える年金制度。毎月の給料から天引きされているものの、いざというとき自分がどの給付を受けられるのかわかりにくく、申請するのもどこか後ろめたい。日本の社会保障はなぜこんなにも使いづらいのか。複雑に分立した制度の歴史から、この国の根底に渦巻く「働かざる者食うべからず」の精神を問い、誰もが等しく保障される社会のしくみを考える。
[目次]
はじめに
第一章 なぜ働き方によって社会保障が違うのか――労働者と自営業者
第二章 なぜ働き方で分立しているのか――四つの社会保険
第三章 なぜ使いにくいのか――社会保障と情報提供義務
第四章 生活保護のうしろめたさ――社会保障と「勤労の義務」
第五章 「勤労の義務」の意味―日本国憲法制定時の議論を読む
第六章 働くことと社会保障を切り離す
終 章 新しい社会保障のために
ブックガイド
あとがき
参考文献