新版 現代日本法へのカタバシス【新装版】
¥ 8,580 税込
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ナポリの小さな古本屋で入手した粗末なラテン語の書物、それは1580年のナポリから2001年の東京へタイムトリップした人文主義者の綴る書簡集? ――異色の表題作が甦る。しかもこのたび、民事法にくっきり主題を絞る本として生まれ変わった。新たに組合論(単行本未収)、委任論(書き下ろし)を収め、補足的論考「債権法改正の結末」(書き下ろし)を加えるほか、旧「『ローマ法案内』補遺」は全面改稿されて「日本の民事法が抱える問題」となる。
ゆるがぬ基本は〈個人の自由〉。自由な個人と個人とが、互いに相手に全幅の信頼を置き、善意に基づき経済活動を行う社会。裏切らない、隠さない、寄りかからない、手を抜かないで、それぞれが自由に自己の利益を追求する。この澄みきった展望をもたらすのは、主著三部作で総2700頁余をかけ究明された〈占有〉概念である。著者の高度なローマ法研究はつねに今日を鋭く照射するが、敢えて「専門の外に出」て、本書で降り立つカタバシス先は、現代日本の経済と社会の混乱の坩堝。
なぜなら、「民事法こそは法のコア」(はしがき)。法学教育への深い思いと、将来の若い世代によせる明るい期待が、全篇の底を流れる。
(新版初版2018年10月1日発行)
※このたび並製(ソフトカバー)にて新装復刊いたします。内容は変わりません

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