刑事責任能力の本質とその判断
¥ 6,380 税込
- 商品コード
- 1008993
関連カテゴリ
実店舗在庫
読込中...
責任能力論を専門とする若手研究者による、意欲的な書き下ろし論文集。ドイツにおける議論を比較検討し、わが国の刑法39条の解釈論として、責任能力の本質とその判断基準を解明する。著者はまず、伝統的な他行為可能性に基づく責任概念を維持する立場を再確認した上で、その立場から、精神機能の障害により認識・制御能力に影響が生じる場合をすべて捉えることができるよう精神の障害概念の再構成を図る。そして、認識・制御能力を主体論と可能性論に分ける構造・本質論を提示し、そこから責任能力の判断基準の解明を試みる。刑事法分野のみならず、刑事裁判における精神鑑定および精神病者の治療・処遇の問題として司法精神医学分野でも関心の高い刑法39条の解釈論につき、心神喪失者等医療観察法成立以降の最新の議論の状況を踏まえながら、有益な示唆を与える。
(出版社情報)