気候紛争
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2050年、たった2℃の気温上昇で戦争が激増する ――。
「気候紛争」とは、気候変動が遠因となって起きる騒乱、暴動、内戦、さらには国家間対立の総称である。1.5℃や2℃くらい気温が上がっても、大したことないと思う読者も少なくないだろう。しかし、気候変動の本質は、そこではない。この地球平均気温のわずかな上昇が、気流や海流の流れ方を変えたり、大気中の水蒸気を増やしたり、海水の温度や水面を上げたり、北極や南極の氷を溶かしたりと、さまざまな変化を地球に起こす。そして、それらが相互に作用して、酷暑、干ばつ、洪水など、世界各地の気候に深刻な影響を与えるのだ。気候変動がもたらす異常気象、自然災害、海面上昇などの環境変化は、民族対立、貧困、不平等といった紛争の火種を煽り、時に反政府暴動、民族紛争、内戦につながりうる。加えて、あるいは脱炭素や地球工学などの対策は、国家と国家の対立を招くこともある。本書では近年の研究による「気候紛争」の具体的な予測、気候変動に伴う災害や混乱が紛争に至る経路と条件を、気鋭の国際環境政治学者が綿密に分析する。また、気候変動対策がもたらしうる国内紛争や国家間対立のリスク、軍事に与える影響を考え、米国、中国、ロシアといった主要国、そして日本が、どう対応しようとしているのかを取り上げる。
[目次]
まえがき
第一章 気候変動がもたらす災害と混乱
第二章 気象災害がもたらす紛争
第三章 気象災害が紛争を招く条件と確率
第四章 気候変動対策がもたらす紛争リスク
第五章 気候紛争に対する各国の政策
第六章 日本の気候紛争リスク
あとがき

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